ペンペン草


「家族2」

Apr. 6, 2003


空の巣症候群

長男が大学に進学して・・・

この四月から東京で一人暮らしをはじめた。
合格が決まってから毎週のように上京し準備をして、丁度一週間前の3月30日に旅立って行きました。

けなげにも「一番安いから・・・」っと朝7:00の高速バスで出かけたのだが、夫婦揃って見送った後、急に胸騒ぎと言うか、例え様の無い寂しさに襲われたのでした。

それから一週間が経ったのですが、私の寂しさは少しは和らいだものの、時に強く時に弱く続いているのです。

「空の巣症候群」というのは、あるサイトの説明では『子供が成長し親元を離れ、世話を焼く必要がなくなったとき、 あるいは実際に家を出て独立してしまったとき、後に残された親、特に母親に生じるうつ状態です。 家族における役割の喪失によって生じた一群の精神状態と言えます。』とある。

そうなんです。母親に多い・・・と言うより一般的には母親に限って言っているようなのです。
ところが我が家では女房よりもむしろ私のほうが落ち込んでしまって、大いなるストレスを感じてます。

皆が経験し乗り越えている事ですが・・・

♪なんでだろう♪・・・??

元々自分もこの世に生を授かり、両親や周りの人々に育てられ、ひとり立ちし、結婚して子育てをしてきました。 今、子供が成長しひとり立ちしようとしています。
やがて良き伴侶を見つけ、自分たちがされ、してきたように子供を育てるのでしょう。

そうです。皆が経験し乗り越えている事なのです。でも寂しいのは ♪なんでだろう♪ それはおそらく、子供の人生は今が出発点、親のほうは間もなく終焉を迎えようとしているからなのでしょう。

今まではこの家庭が彼らの本拠地でしたから、たとえ一ヶ月、二ヶ月あるいは何年か出かけて行ったたとしても帰ってきました。
これからは、この家庭は彼らの訪問先になるわけです。

私のこの寂しさは、子供が単に物理的に遠くに行ってしまった事ではなく、そうした『本拠地』の変更に有るのかも知れません。
これからは、『帰省する』という言葉を使ったとしても、本当の意味の帰宅は彼らの新しい住まいにあるのですから。

あぁぁぁ、さびしい・・・・


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